医局とは、大きく２つの意味があります。一つは病院の医師の控室のことです。またもう一つは、大学医学部での科目別の教授を頂点とした医師の組織体のことを指します。

後者についてもう少し詳しく説明すると、よく「○○大学医学部整形外科学講座」などという「○○学講座」というのがあり、この「講座」というものがいわゆる医局という概念とイコールです。医局内での役職の順序としてはその頂点が「教授」です。次に「准教授」→「講師」→「助教」という順番となっています。

平成１６年に改定された「医師臨床研修制度」の影響により、大学の医局に所属する医師が不足して、従前のような絶対服従的な組織体系ではなくなってきています。

現在も、医局人事と言って医局に属している医師を関連の病院に派遣するということが頻繁に行われておりました。これは現在でも続いてはいるのですが、前述のように医局に所属する医師自体が少なくなっているために、まずは大学病院で働く医師を確保しなければならないという現実があり、医師の確保を医局人事に頼っていた地方都市の関連病院は、医師不足に悩まされています。

そのような背景もあり、現在は医師の有料職業紹介事業者も多く存在しており、このようなサービスもスタンダードになりつつあります。