国民保健計算とは、国内で保健医療に関連して支出された財・サービス購入のための全金額であり,その推計手法としてはOECDが開発した「国民保健計算の体系」(SHA:ASystemofHealthAccounts)の手法が国際的に用いられている。
NHAは,傷病の治療費に限定している日本の国民医療費とは異なり,正常分娩など医療保険対象外の予防・健康関連サービスのほか,医療制度の運営,設備投資等の費用を含む。厚生労働省は,2009年3月13日の閣議決定に基づき,国際比較可能性を向上させるため,SHA手法に基づいた保健医療支出推計を医療費の公的統計とすることを検討する組織として「医療費統計の整備に関する検討会」を2010年4月に発足させた。