定額払い方式とは、診療報酬の支払い方式の一つで,医療サービスを包括して一定額を定める方式。
日本では主に出来高払い方式が採られているが,救命救急入院料や小児科外来診療料,DPCなど,包括化か導入されている。
医療機関は診療報酬の枠内での診療が求められ,過剰診療がなくなり,その結果医療費全体の抑制につながると考えられている。逆に,コストを抑えることから粗診粗療が懸念されるという指摘もある。定額制には次のような種類がある。1日当たり定額制:医療サービスを1日当たりの包括点数で評価するもの。1月当たり定額制:医療サービスを1ヵ月当たりの包括点数で評価するもの。1件当たり定額制:医療サービスを1件ごとに包括点数で評価するもの。人頭払い制:患者1人当たりの単価を設定し,登録医療機関に支払うもの。総枠予算払い制:医療機関を単位として一定の予算を設定し,その枠内で支払うもの。なおDPCは,医療機関別の1日当たり定額制を採用している。