呼吸器リハビリテーションとは、呼吸器の病気による障害をもった患者に対して,呼吸機能を回復あるいは維持させるため,呼吸筋等を鍛えたり,正しい呼吸法を身に付けさせるリハビリテーション。
口すぼめ・腹式呼吸の方法,痰の出し方などを指導する呼吸理学療法,エルゴメーター等による下肢運動,日常生活指導などを行う。保険診療上では,2006年4月の診療報酬改定で疾患別リハビリテーションの一つとして新設された。対象となるのは,①肺炎,無気肺等の急性発症した呼吸疾患の患者,②肺腫瘍,胸部外傷等の呼吸器疾患またはその手術後の患者,①良性閉塞性肺疾患,気管支喘息,人工呼吸管理下の患者,肺結核後遺症等の慢性呼吸疾患によって,一定程度以上の重症の呼吸困難や日常生活能力の低下をきたしている患者。