遺伝子診断とは、疾病に関連する遺伝子の変質や病原体の遺伝子の有無などを検出することによって、遺伝病や感染症などの診断を行うことです。
単一遺伝子の異常を原因とする遺伝病(単一遺伝病は約6000あるとされている)については、その責任遺伝子を検出し、その情報をもとに出生前診断、発症前診断、保因者診断を行うことができます。
がんについては、がん遺伝子の活性化と、がん抑制遺伝子の不活性化が多段階的に組み合わされて発症すると考えられています。このがん遺伝子とがん抑制遺伝子を検出することにより、良性・悪性の鑑別や予後の推定が可能になります。
感染症については、ウィルスや細菌の遺伝子を増幅させて検出するPCR法によって、迅速で高度な診断が行われております。