アウトカムマスターとは、アウトカム（成果，達成目標）の用語概念を整理して定義を明確にし，表現を標準化することで,電子的な情報収集・分析を可能とする構造化データのこと。

日本クリニカルパス学会の用語・出版委員会が既存のアウトカムを整理し，標準用語でマスターを作成，「ベーシックアウトカムマスター」というＣＤ-ＲＯＭ版として市販している。

用語の整理としては，①簡潔であること，②曖昧さを排除することが原則で，同義で使用されている述語の統一，使われていないアウトカム用語の削除などに取り組んでいる。アウトカムマスターを電子カルテに組み込めば，クリニカルパスのバリアンス（逸脱事項）の収集が容易となり，ＤＰＣデータとパスからの情報を組み合わせれば，診療プロセスやコストなどの様々な分析に応用できるという。