インジカンとは、アミノ酸の一種であるトリプトファンの代謝産物で,尿に排泄される物質。
生理学的には,トリプトファンは代謝されて有害なインドールとなり,肝臓で解毒されて無害なインジカンとなり尿中に排泄される。 紫色尿バッグ症候群の原因物質として知られている。長期排尿カテーテル留置患者では尿路感染症が起こりやすく,その細菌がインジカンを分解することで,紫色の色素であるインジゴやインジルビンが作られ,尿バッグを紫色に染める。 トリプトファン代謝が活発になる先天性疾患や腫瘍性疾患患者等でみられることがある。