医師主導治験

医師主導治験とは、GCP(医薬品の臨床試験の実施に関する基準)に則り、医師や医療機関主導で企画・実施される臨床試験のことです。

従来、治験は製薬会社が医療機関に依頼して行われるものでしたが、2003年7月、改正薬事法の施行によって、医師などの主導による治験が可能になりました。

製薬企業はコスト負担や開発リスクの大きさから抗がん剤や小児薬、希少疾病薬の治験には消極的な場合も多く、海外では有効性を認められながら、国内未承認の薬も少なくありません。医師主導治験により、難病治療薬の開発や海外医療薬治験への期待が広がる反面、依頼者と実施者が一緒であるために有利なデータに偏るなどの課題が残っています。

なお、治験医師・医療機関の経済的負担を軽減するために、保険外併用療養費制度によって、医師主導治験における検査と画像診断の保険給付が認められています。

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