多系統萎縮症

多系統萎縮症とは、自律神経系,小脳系,錐体外路系など多くの神経系統に萎縮が生じた疾患の総称で,難病の一つ。

従来,オリーブ橋小脳萎縮症,線条体黒質変性症,シャイ・ドレーガー症候群などと個別に分類されていた疾患が病理学的に同一疾患であり,オリーブ,橋,小脳,綿条体,黒質,自律神経系での病変分布によって臨床像 _,が異なるものとされ,3つの疾患を「多系統萎縮症」と総称するようになった。 各疾患は中年以降に発症する。オリーブ橋小脳萎縮症の初期症状は小脳性運動失調で,次いでパーキンソニズム,排尿障害や起立性低血圧の自律神経症状が現れる。線条体黒質変性症はパーキンソン病様で発症し,やがて自律神経症候や運動失調が加わる。シャイ・ドレーガー症候群は,起立性低血圧,排尿障害,男性は陰茎萎縮を中心とした自律神経症状が現れる。

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