ベクトル心電図

ベクトル心電図とは、心起電力の変化を三次元(立体的)で捉え,大きさと方向の変化する起電力のベクトルを診断に用いる検査法(vect。rcardi。graphy : VCG)。

ベクトル心電図の誘導法は補正直交軸誘導と呼ばれ,体表面7点からの 一電気情報を入力し抵抗値を加えることで,X,Y,Z,の直交軸になるよう補正を行う。現在Fr皿k法が国際的に広く用いられている。 通常の心電図より心腔内刺激伝導障害や心筋梗塞の部位と程度がより精密に判定される。標準12誘導心電図では検出しにくい右室肥大や非定型的な心筋梗塞(小さな前壁梗塞,下塗梗塞,後壁梗塞)などの検出に有用である。また,左室肥大や右室肥大の程度,WPW症候群(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群)における副伝導路の位置の推定,心筋梗塞の範囲の推定などでも,詳しい情報が得られる。

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