地域医療振興債とは、医療機関の直接金融による資金調達方法である医療機関債の一つ。
病棟建設や改築,医療設備の導入の資金調達に目的を限定した,50人未満対象の少人数私募債方式の病院債。日本医療法人協会の「医療法人資金調達研究会」が基準をまとめ,2004年以降いくつかの医療法人で導入されている。私募債とは,50名未満の特定少数の投資家に買取りを依頼する方式(公募債は証券会社を通して広く募集する方式)。債権発行した病院は,毎月一定額の元本・利息を分割返済する必要はなく,償還期限まで設備投資資金として活用できるが,債務者として経営方針や財務内容を債権者に説明する義務がある。債権購入者は病院経営に対する提言が可能となることから,地域医療への貢献を目的とした社会的責任投資の側面も大きい。なお,厚生労働省より「医療機関債発行のガイドライン」(2004年10月通知)が公表されている。