失外套症候群(しつがいとうしょうこうぐん)

失外套症候群(しつがいとうしょうこうぐん)とは、大脳皮質の広汎な機能障害によって,不可逆的に大脳皮質機能が失われた状態。

クレッチマー(KretSchmer)の提唱した用語で,「患者は開眼したままで覚醒して横たわっている。視線は一点を凝視し,あるいは固定せずにあちこちと動く。話しかけたり,触ったり,物を見せても意味のある反応は得られない。覚醒しているにもかかわらず,話すことも認識することも意味のある行為もできない。嘸下運動などの植物的,要素的機能は保たれている。吸飲反射とか把握反射などの原始的深部反射が現れる……」といった状態と述べている。 原因としては,重篤な頭部外傷,急性一酸化炭素中毒等の重症例,脳血管障害,種々の脳炎などが挙げられる。

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